claviarea 立川公演 コンテンポラリー・ピアニズム/透明で良質のプラスティック
ピアニスト=作曲家ユニット「clavia-rea」の公演を3年半ぶりに開催する。デビュー以来現代音楽のスペシャリストとして活躍してきたピアニスト中村和枝のレパートリーを中心に、本年第29回入野賞を受賞した金沢市在住の作曲家、成本理香氏の新作も披露される。
ピアニストがなぜクラシックではなく現代音楽を弾くのかという問いは、音楽の現代性・社会性に強く関わっている。中村和枝は音楽で自己を表現するのではなく、自分が音楽を表現する道具でありたいという認識に立っている。新しい作品をクリアに見せ、どんな形にも自在に変化できる「透明で良質のプラスティック」のように。それは今生きている作曲家や音楽家とのコラボレーションを積み重ねてきた結果、中村和枝が悟った現代音楽ピアニストとしての一つのスタンスである。
すべての音楽家にとって共通の「表現」という問題。巷にいわれている「表現者」とはなにか。ここに一つの答えを見いだすことが出来るかも知れない。
■演奏:中村和枝(ピアノ)
■企画・運営:市民団体ウエル
■制作協力:クラヴィアーレア
■場所:立川市女性総合センター・アイムホール
■日時:2008年11月29日(土) 開演14:00(開場13:30)
■入場料:無料・要申し込み(立川市女性総合センター・男女共生係042-528-6801)
■プログラム:
・ハインツ・ホリガー/エリス
・カールハインツ・シュトックハウゼン/ピアノ曲V
・トリスタン・ミュライユ/河口
・山本裕之/月の役割
・ジェラール・ペソン/光は我らを支える力を持たない
・成本理香/TRACE II:Three Curved Lines(委嘱初演)
・塩見允枝子/「フラクタル・フリーク」より第2番「鏡の回廊」
(順不同)