claviarea 立川公演 インフォメーション

●claviarea復活公演第1弾は主催公演ではありません。企画は立川市の市民団体ウエルで、著名な講師を招いて市民講座などを開いている団体です。今回初めてコンサートの企画を行い、claviareaにお声を掛けていただきました。そのおかけでこのほどclaviarea初の「入場無料」コンサートが実現しました。予約が必要ですので、計画はお早めに。また保育(託児)も可能ですので日頃小さいお子さんを抱えてコンサートを聞きに来られない方にもぜひ足を運んでいただきたいと思います。

●場所は立川駅北口から歩行者用デッキを歩いたまま到達できる立川市女性総合センターです。

●久しぶりのclaviarea公演に際して、ピアニストの中村和枝は自らを「透明で上質のプラスティック」のようにありたいと述べています。これは音楽を通して自己を表現するのではなく、自らは音楽を表現する道具、即ち自分が外側から中身を見通せる容器となって、音楽を魅せる、音楽の形状に合わせて自らの形を変える、そんな存在になりたいという意識です。もちろんそれはただ楽譜に書いてあるものをそのまま提示するということではなく、ピアニストはある種のフィルターとして存在することになります。しかしそのフィルターは果たして巷でいう「表現」というものなのでしょうか? もしそうでなければ「表現」とは何なのか? これは中村和枝がクラシックではなく現代音楽のピアニストであることからあぶり出される問いなのかも知れません。

●委嘱作品は今年度入野賞を受賞した作曲家、成本理香氏の"TRACE II:Three Curved Lines"で、もちろん世界初演となります。中村和枝によるとこの作品は「カッコ良く弾きたい」ということです。成本氏は金沢市在住で名古屋の金城学院大学講師。今回は実質的に初めてのピアノソロ作品ということです。