プロフィール

claviarea(クラヴィアーレア)

ピアニストと作曲家という19 世紀以来分業化されてきた関係を新しく見直し、共同体的な活動を営むことを主眼においたユニット。2002年の第1回公演以来、数々のユニークな作品やコンサートの形態を通して、新しいピアノ音楽の聴き方を提唱し続けている。演奏家の中村和枝はピアニストとしての既存のコンサート体制からの脱却をめざし、作曲家の山本裕之はコンサートの企画そのものを自らの「作品」と位置づける。名前の由来はラテン語のclavis( 鍵盤) とarea( プレイグラウンド) を合体させた造語。ピアノという鍵盤楽器を用いて自由自在に遊ぶ、という意味が込められてる。2011年1月に初CD『松平頼暁・24のエッセーズ』をリリース。

中村和枝(なかむら・かずえ/ ピアノ)

三重県出身。武蔵野音楽大学卒業後、JML 入野義朗音楽研究所にて研鑚を積む。平尾はるな、C. エルフェの各氏に師事。89 年第3 回日本現代音楽ピアノコンクール優勝後、国内の多くの現代音楽演奏会にソリストとして出演。ヨーロッパにおいても、ワルシャワの秋、ISCM 世界音楽の日々、ダルムシュタット夏期国際講習会、ルクセンブルク国際現代音楽週間等の音楽祭で演奏、録音を行っている。93 年、スペイン・シッチェス20 世紀音楽コンクールで審査員全員一致の推挙により優勝。カタロニア作曲家協会の主催によりバルセロナ、サラマンカの現代音楽週間にてリサイタルを行う。92、94、96 年に東京にてリサイタルを開催。97 年にはソウル・パンミュージックフェスティバルにて日韓の現代作品によるリサイタルを行う。同時代の作曲家の新作初演、再演を数多く手掛けると共に、オーケストラとの共演、CD 録音等意欲的な活動を展開している。ALM レコードよりソロCD"to you from..." をリリース。尚美学園講師。

山本裕之(やまもと・ひろゆき/ プロデュース、作曲)

神奈川県出身。東京芸術大学および同大学院で作曲を学ぶ。これまでにBMW musica viva 作曲賞( ドイツ/1998)、ISCM 世界音楽の日々( ルクセンブルク/2000、横浜/2001)、武満徹作曲賞第1 位(2002)、第13 回芥川作曲賞(2003) など、様々なコンクールや音楽祭に入賞、入選している。作品は国内外の団体により演奏され、またラジオで放送されている。1990 年より在京の作曲家集団《TEMPUS NOVUM》に参加。その他コンサートの企画に携わるなど、様々な活動を展開している。2002 年第51 回神奈川文化賞未来賞受賞。音楽クラコ座メンバー。愛知県立芸術大学教授、お茶の水女子大学非常勤講師。